チェンソーマンの是非。
去年、私はチェンソーマンにハマった。単行本を読み、アニメを見て、YouTubeの考察動画も見て、また単行本を読み直す。うーん、面白い。
娘たち(上が中学校、下が小学校高学年)からもアニメ放送前にはチェンソーマン面白いの?的な質問があったので、『面白いよー!オススメだよー。』って気軽に答えてしまっていた。もちろん、妻から、『そんなにオススメして大丈夫か?キモっ。』的な愛ある視線が強めに刺さっていたのだが、深く考えずにオススメしてしまっていた。
のちに、冷静に考えてみると、子供にオススメできるかと言われれば、『できないなぁ〜。』って思い直し、子供達に対して『うん、そんなに見なくても良いかも。』と、謎の発言をしだした。発言ブレブレなのである。やっぱりよく考えないで発言するもんじゃないな〜、と思った。
以前、鬼滅の刃が流行った時も家族そろって単行本を読み、アニメも見て、劇場までいった。多少残酷描写があっても、炭治郎も善逸も伊之助もみんな良い子なので安心。
呪術廻戦もアニメと劇場版、家族でハマった。その時も同じく多少の残酷描写はあるけど、ジャンプの系譜である友情・努力・勝利の文脈がしっかり流れているので、安心。
で、今回のチェンソーマンなのである。
今回は残酷描写はもちろんのこと、性描写がちとやっかいだなぁっと。親目線としてそれは思うわけなのだ。(そこがあるから10代以上もハマりやすいのだが。)
しかし、若い頃は多少エッジの効いた作品が魅力的に感じるものだ。私もハッキリ言って今でもそうだし。子供達はオススメしてもしなくても、なんだかんだチェンソーマンのアニメも全部見たし、楽しんだようだ。
今も昔も大人のストップは効かない。
自分の小中学生の頃のことを思い出してみたが、親からのストップの記憶は一切ない。
中学生の頃は塾帰りにレンタルビデオ店に必ず寄るのが日課だった。その時に映画(とくにホラー映画!)やアニメも好きなものを借りていた。
性描写に関しても、“氷の微笑”(結構ドギツい性表現のある映画。)を中学生のとき見に行ったし、何ならAVも隠れて見ていた。
そう、見たいものは結局、見るのだ。
それを分かっていたのか、言っても効かないと思ってたのか、親からは何も言われなかった。
今も昔も親からのストップは効かないものなのだ。
ゾンビの衝撃とAKIRAのトラウマ。
5歳上の兄がいたため、家に“死霊のはらわた2”と“ゾンビ”のビデオがあり、中学生の頃はそれを何度も見ていた。2つともホラー界に燦然と輝く名作ホラーである。
とくに“ゾンビ”は夢に何度となく出てきた。そのグロさもさることながら、誰も逃れられない閉鎖感が精神的な恐怖を与えてくる。(これはもちろん中学生で見たという事も影響しているのだろうが。)
ショッピングモールで繰り広げられる登場人物たちのサバイバルが『自分ならどうする?』と、頭の中でシュミレーションされがちで、この映画を夢に見た人はかなり多かったはずだ。
その後、沢山制作されるゾンビ映画の中でも、このファースト・ゾンビほど衝撃的だったものは私の中では、無い。
夢に見ちゃうほどって、どうなのだろうとは思うけど、何か影響があったかというと何も無い。
小学生4年生の頃、映画館で“AKIRA”を見た。
当時、なんの予備知識もなく、数あるアニメ映画の1つだと思って見にいったわけだが、これが軽いトラウマになった。
残酷描写も性描写もそこまでではなかったのだが、テツオが超能力を制御できなくなり、臓器の塊みたいになり、巨大化するシーンやナンバーズ達の老人なのか子供なのかわからないグロテスクな外見が、頭の中をしばらくの間、占領した。
映画館の大きな画面で見たというのが影響していると考えられる。
しかし、これも半年と経たない間に薄まってゆき、『凄いもの見たけど、お前ら知ってる?』という風なオタク的な優越感に変わっていった。
つまるところ、私の場合は多少の残酷描写や性描写があっても、影響を受けなかった。ショックを受けたとしてもしばらく時間が経てば何でもない。子供は意外と強いのである!
レイティングシステムって何?
子供達に大人がしてあげられる事の1つにレイティングがある。ストップをかけても無駄だと思考停止するよりも具体的に指標にそって映画や配信を見るのが良い。
レイティングシステムは映画の映画倫理機構(映倫)の審査による年齢制限の区分の事で、主にこのような区分に別れている。
そして良識ある大人が本当に詳しく解説しているリンクがこちら。
映画好きのわたしが解説します。映画の年齢制限(レイティング)についてまとめてみました。どのような制限があるかもまとめてい…
見せたくないもの。
私のような中年オタク血風録でも、子供達に見せたくないものはある。
“ムカデ人間2・3”とか“グリーンインフェルノ”とか“ホステル”とか。子供達に見せたくないし、とくに女の子なら一生見なくても良いと思っている。
中でも困るのは“メイドインアビス”。可愛らしいキャラ設定なのに、ちょっと引くぐらいのグロ表現があり、子供達から見たいんだけどと聞かれたら、『見なくても良いよー。』と答えるだろう。この作品は私の中でR18+だ。
自分の若い頃を棚に上げて、子供達に見せたくないものがあるっていうのもどうかと思うが、それが親ってものなのかもしれない。
しかし、現状ではVODなどの動画配信で親のアカウントからだったら容易に見られる。または友達の家で見るかもしれない。やろうと思えば。
レイティングシステ厶は子供達を守る事とともに、大人にとって見せたくないものを封じる自己満足機関なのかもしれない。
……って、中年オタク血風録ってなんだよ。
まとめ
それでも本当に見せたくないものを封じる方法として…
- 絶対にVODの親のアカウントを使わせない・・複数契約はとくに注意!
- いま一度YouTubeのアカウントの確認・・基本13歳から上じゃないとアカウントは作成できないので、親のアカウントか、ファミリーリンクで親が作ってあげるアカウントでしかYouTubeは見られない。なので今子供が使っているアカウントがどういうものか把握してガードをかける。
と、このくらいしかできないのではないだろうか。
前にも記したように、子供達は見たいものは見る。そのためには多少の労力はいとわない。大人ができることは微々たるものなのである。
雑多なコンテンツの海の中で、浅い所や深い所、水温の高い所や冷たい所を、ある程度教えてあげられるような大人でありたい。